Voigtländerといえば今は日本のコシナがブランドとして使用していますが、元々はオーストリアで1756年に創業した超老舗の光学機器メーカー。世界初のオペラグラスを発売したメーカーとして知られていました。その後ドイツのにブラウンシュヴァイクに移転してカメラ用のレンズを中心に製造販売していました。ドイツのメーカーながら戦後の復興も早くColor-Skoparをはじめとして名玉と言われるレンズとカメラを1949年以降製造・販売しました。ただし好調はは日本のカメラメーカーとの競争により長くは続かず1956年にはCARL ZEISS傘下となりその後カメラ・レンズの主戦場から姿を消してしまいました。
そのColor-Skopaを搭載したVoigtländer Vito Bを入手。とてもコンパクトでシンプルでマルっとしたデザインが秀逸。メーカーとしての絶頂期でもある1954年のPhotokinaで発表されました。私が入手したのはシリアル番号から判断すると1955年に製造されたもののようです。翌年には身売りしてしまうと思うと当時のカメラ業界の盛衰の流れの速さに驚きます。
さてColor-Skopar 50mm/f3.5。やはり秀逸なレンズですね。66年経っても鮮やかにくっきりと写ります。絞りもシャッタースピードもピントもオールマニュアル(露出計も距離計もなし!)。楽しく撮れます‼️
当時のキャッチコピーは”because the lens is so good”でしたが、納得です。
“It’s child’s play to take a better picture with the VITO B 35mm camera. Its ease of operation, superior mechanism, and world-renowned Voigtländer high-efficiency lens afford a perfect balance that helps you master every photographic situation. See for yourself.”
“VITO B 35mmカメラでより良い写真を撮るのは子供の遊びのように簡単です。操作の容易さ、優れたメカニズム、世界的に有名なフォクトレンダーの高効率レンズが完璧なバランスを実現し、あらゆる撮影状況をマスターするのを助けます。ぜひ自分の目で確かめてください。”
確かにその価値はあるように思います。
コメント