世界初のペンタプリズム搭載35mm一眼レフカメラContax Sは1949年の発売。それから7年後1956年に発売されたContax F。シャッタースピードが倍数系列になったり、シャッターが改善されたりしていますが、外見含め基本は同じ。この個体はContaxブランドではなく、Pentaconブランド。東西Zeissの商標権争いのため東ドイツ製のContax Fは西側で販売する場合はPentaconブランドになっていました。Pentaconの文字とペンタ部分に刻印されたエルネマンタワー(ドレスデンにあった本社ビル)が東西冷戦時代を思い起こさせます。
Contax Sを修理していただいたお店の方によると、東ドイツContax一眼レフの初期モデル(S/D)は特にシャッターの出来が悪いそうで直してもすぐに走りが悪くなってしまったりするそうです。その辺りはこのFからかなり改善されているらしいです。ただオールマニュアルですし、クイックリターンミラーも自動絞りも搭載されていないので撮影の勝手はContax Sと変わらず慣れないとあたふたします。特に絞り込んでいるとファインダーが暗くとても撮りづらいです。開放でピント合わせ、その後絞りを合わせて撮る、という流れに慣れてしまえばいいのですが。
撮影はプリセット絞り機能搭載のCarl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8で行いました。Tessar レンズらしい写りだと思います。
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