Canon AE-1 未来技術遺産

Canon

重要科学技術史資料、愛称「未来技術遺産」。今回は2021年登録(00310)の Canon AE-1
「遊撃手のようにボクは撮った」
「 連射一眼!キヤノンAE-1」
という浅井慎平さんのナレーションとその間に流れるカシャーカシャーカシャーという「パワーワインダー」音は今でも耳に残っています。
改めて当時のコマーシャルを見てみると、さすが昭和!という映像。(盗撮は犯罪です!)時代はオイルショック後の狂乱物価の頃。AE-1発売(1976年)の前年には紀信「激写」という言葉が登場。その後篠山紀信・小学館と荒木経惟・白夜書房との間での「激写」商標権をめぐるちょっとした揉め事もあり、カメラや写真がマニアックな機械や芸術・報道という固いもの(硬派)から一気に柔らかいもの(軟派)に開かれる(民主化される)過渡期に登場したカメラ。

CPUを世界初で搭載したとか自動化・電子化が一気に進んだとか技術的な側面もありますが、シャッター速度優先のAEやその後のプログラム式AE搭載とか81,000円で明るいF1.4レンズ付という設定などCanonの「新機種X開発計画」チームが一眼レフの大衆化を目指し、実現したというところが技術遺産たる所以だと思います。入手した個体には残念ながらパワーワインダーは付属していませんでしたが、それでもシャッターを押す感覚が少しそれまでのカメラとは違うことを実感できます

「連射一眼」を体感するにはやはりパワーワインダーが必要かな〜とヤフオクを眺めていたら…”内部クリーニング、給油済みで快調に動作”するパワーワインダーAが出ていました。

電池(単3✕4)をセットし本体に取付け電源を入れてシャッターボタンを押すと…カチッギー、カチッギー、カチッギーって感じの音ですね。耳に残っていたCMの音とは少し違うような…と思ったらシャッタースピードが1/4でした〜1/1000にすると…おおコレコレ、この感じ!秒間2コマとはいえ、これで「連射一眼」になりました!フィルムたくさん持って「遊撃手のように」撮ってみましょう。

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