Jhagee Exa

ドイツ系

1912年にオランダ人Johan Steenbergenによってドイツのドレスデンで創立されたJhagee社は、1933年に127ロールフィルムを用いた最初の近代的一眼レフカメラ「Vest Pocket Exakta」を発表しました。このカメラはバヨネットマウントによるレンズ交換式で、フォーカルプレンシャッターを装備し、現代の一眼レフカメラの基盤を築きました。

1936年には、35mmフィルムを使用する「Kine Exakta」を発売。このモデルから派生した「35mm判Exakta」シリーズは、戦後の1950年からファインダー交換式やペンタプリズム式を含む多様なバリエーションで、1960年代末まで製造され、このシリーズで採用されたエキザクタマウントはその後日本のTOPCONなど多くのメーカーに採用され多くの交換レンズが登場しました。

その一環として登場したのが「Exa」シリーズ。廉価版として位置づけられたこのシリーズは、フォーカルプレーンシャッターの代わりにミラーに組み込まれたシャッター機構を採用し、シャッタースピードは1/150までとなっていますが、交換可能なファインダーやエキザクタマウントを使用し、交換レンズの利用も可能です。

本機は1951〜1952年に製造された第一世代のモデルに、1959年頃の製造と推定されるCarl Zeiss Jena Biotar F2/58mmレンズが装着されています。このレンズはエキザクタマウントでかつシャッターボタンが装備されています。(レンズのシャッターボタンを押すと接触していたボディーのシャッターボタンが押される仕組み)

ご覧のようにシャッターボタンの位置は左手側になるので、右手でピント調整左手でシャッターボタンを押す、ということになります。さらにこの組み合わせでは自動絞りではなくプリセット半自動絞りになるため、レンズ下部から飛び出ているチャージレバーを右手側に回すことでカチッとロックされて完全開放状態まで絞り羽根が開き、そのままピントを合わせ後にシャッターボタンを押し込むと瞬時に設定絞り値まで絞り羽根が勢い良く閉じてその後ミラーアップ&シャッター開閉となります。このいつもとは違う動作に慣れるまでは操作にかなり違和感があります。

絞り込んでF16、シャッタースピードの1/150では夏場ASA400のフィルムを入れるとほぼ全コマ露出オーバーになってしまいます。

ソフト処理で増感するとコントラストのない緑がかった画像になってしまうので、フィルムの感度選択は重要です。モノクロに加工すればなんとか見られるレベルでフィルムが耐えてくれます。

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